【第3機関別認証評価】大学基準協会主催 大学評価実務説明会から見る第3期機関別認証評価について④
さて、このシリーズも今回で第4回目になります。
ここ数日連続で更新していることもあり、そろそろきちんとシリーズとして認識いただけているかと思います。今までの第1回から第3回の内容は以下からご覧いただけます。
前回のブログでは、「大学基準(及びその解説)」、「点検・評価項目」、「評価の視点」、「評価者の観点」の概要について簡単に説明してきました。今回は予告通り、評価結果を左右する基準、指針の一つでもある「判定及び判定保留の基準とその運用指針」、「基礎要件に係る指針」について説明していきたいと思います。
大学評価結果
さて、前回のおさらいにもなるかもしれませんが、以上の図式の通り、これらの基準や視点などがベースとなり、「大学評価結果」が構成されます。繰り返しになりますが、変更できないものとして10つの「大学基準」があり、その下に「点検・評価項目」がある訳ですから、この「点検・評価項目」をベースにした評価が第3期では行われている、といっても過言じゃないでしょう。
「大学評価結果」との関係性
では、今回の本題の「判定及び判定保留の規準とその運用指針」や「基礎要件に係る評価の指針」と、「大学評価結果」との関係性はどのようなものでしょうか。
これは私の独自解釈になるのかもしれませんが、以下に図示しているような関係性が「大学評価結果」にはあると考察します。
「基礎要件に係る評価の指針」と「基礎要件確認シート」
まずは第1段階として、「基礎要件確認シート」が評価の対象になります。これは「基礎要件に係る評価の指針」にもあるように、一定の状態を満たしていなければ「改善課題」「是正勧告」を付すというものです。この一定の状態については、各大学の状況によって弾力的な運用がなされますが、基本的には、この「指針」をベースに指摘されると考えていても問題ないかと思います。
つまり、明確な「指針」に基づき、あらかじめどのような指摘がなされるかがわかるとも言えます。
「判定及び判定保留の基準とその運用指針」
先ほどの「基礎要件に係る評価の指針」は、どのような状態にあれば「改善課題」「是正勧告」が付されることがわかるものでしたが、今回の「判定及び判定保留の基準とその運用指針」は、大学評価結果の大元である「適合」「保留」「不適合」の判断基準になるものあり、その運用指針でもあります。
この基準と指針に沿って「保留」「不適合」になる状態が明らかになります。主としてどのような「改善課題」「是正勧告」があるか、またその大学の状態によって総合的判断されます。しかし、「改善課題」「是正勧告」の一定の状態によって「保留」「不適合」の俎上に乗るかどうかの判断できますので、こちらの基準と指針を踏まえることは大切なことだと言えます。
次回予告
これまでは第3期機関別認証評価の基準や視点、また「適合」「保留」「不適合」などの判定基準について説明してきました。本シリーズの次回以降は各基準の読み解きや、第3期機関別認証評価で求められる内部質保証の在り方について触れていきたいと思います。ここまでの更新を早足でやりましたので、ここからは緩やかに更新していきます。