山咲博昭の活動記録 -大学職員の学習ポートフォリオ-

27歳の誕生日を機に日々の学習記録をブログを始めました。大学院や勉強会等での学びによる気づきを記録していきます。 また、たまに勉強会・交流会とのイベントの案内も行っていきます。 twitter:@hysaki

【雑感・私論】ヒコーキモデルを活用した企画検討

先日(2/27)、私が所属してます大学改革研究会(大学行政管理学会)の関西支部打合せにてヒコーキモデルを活用した企画検討を行いました。

本日はこのヒコーキモデルのことや、この活用により今までの企画立案時の議論とどのように変化が生じたのかを考察していきたいと思います。

 

【目次】

ヒコーキモデルとは?

そもそもヒコーキモデルとは、なんでしょうか。2016年11月26日(日)に開催された大学改革研究会のワークショップ時の講師であった井出氏(京都文教大学)の説明から引用します。

・そもそも野外活動団体が発案したフレームワーク

・個人で企画する際はもちろん、グループで企画をする際に、より強みを発揮する

 

【(ご参考)大学行政管理学会HP ワークショップの案内】

大学改革研究会 » Blog Archive » 大学改革研究会 第5回WS 「みんなでサクサク企画術~どこでもできる”ITファシリテーション”~」(11/26@京都)

 

このヒコーキモデルでは4つのステップを踏んで企画立案を行います。

  1. やりたいこと(企画の背景、思いの整理)
  2. 社会から必要とされていること(マーケティング分析)
  3. やれること(ポテンシャル分析)
  4. 目的・目標・コンセプト
 1.やりたいこと(企画の背景、思いの整理)

企画の背景を検討するのは、通常の企画立案でも行うことかと思いますが、「思いを整理」することがポイントであるといえます。企画者各々が持っている「思い」をきちんと表明することが、企画実施の「エンジン」にするという役割にもつながるのではないでしょうか。

 2.社会から必要とされていること(マーケティング分析)

ここでは、マーケティング分析を行います。ここでは、実施する企画のキーワードやターゲット、また競合する企画や団体がないかを分析していきます。この中でのステップとしては、まずは「ターゲット」の分析を行い、「マーケティング分析」を行うという順になります。ターゲットが明らかでなければ、絞って「マーケティング分析」を行えないという背景もあるため、まずはターゲットを絞るということから始めていきます。

 3.やれること(ポテンシャル分析)

このステップでは、団体の強み、弱みや活用できる資源などに関して分析を行うことになります。この分析を行うことで、より企画内容が現実的なものに落とし込まれていくことになります。

 4.目的・目標・コンセプト

ここでは、改めてなぜこの企画を行うのか、また、この企画を一言で表現すると何であるかを検討していくステップになります。ここで企画内容を見つめなおすと同時に、一言で表現することでその企画のタイトル、テーマの決定にもつながっていくことになります。

 

以上が主観も交えつつになりますが、先述の研究会のワークショップでの説明をもとにまとめた、ヒコーキモデルの概要になります。

 

なお、ヒコーキモデルの説明に関して、以下の記事でも掲載されておりましたので、このモデルを活用される際には参考にされてはいかがでしょうか。

【『家の光ニュース』連載原稿/2011 年 3 月号掲載/2010.12.22】

http://active-citizen.jp/papers/file/ienohikari8.pdf

 

Googleハングアウトを活用したミーティングとは?

大学改革研究会は、関西、東海、関東の3つの地域に拠点を持ち活動しています。今回は関西支部のなかでの打合せでしたが、同じ関西といえど、大阪、奈良、兵庫、京都と勤務地も住まいもバラバラなので顔を合わせて打合せすることができません。

そのため、Googleのハングアウトを活用し、極力、相手のリアクションが見えるようにカメラ映像をオンにして打合せをしています。相手の表情が見えると、意見に対して納得しているのか、はたまた反対なのかもわかりますし、言葉では伝えづらい微妙な反応も把握することができるというメリットがあります。

デメリットは電波の状況が悪かったり、使用者の設定により一部音声が乱れることもあることや使い慣れてない人は手間取るというところが上げられるでしょうか。しかし、これらも解決策はあるものですので、そこまでデメリットを感じることはありません。しいて言えば、時間を忘れて話してしまうのでその点は気をつける必要があります。

 メリット

・カメラを「ON」にすると相手のリアクションが見える

・相手の姿が見えないと把握できないボディーランゲージなどの「ノンバーバルコミュニケーション」が図れるようになる。

デメリット

・電波が悪いとつなげられない

・(スピーカー設定するなど)設定を誤ると音声が乱れることがある

・初めて使う際は慣れない

・時間が忘れがちなので、タイムキーパーが必要である

ヒコーキモデル及びGoogleハングアウト等を活用することでどのような変化が生じたか?

もともとSNS等のクラウド上でのコミュニケーションや打合せを中心に行っていました。大きな変化としてはヒコーキモデルに加えてGoogleハングアウト、Googleドライブやドキュメント、スプレットシート、スライドなどを並行して使用することで大きな効果が生み出されたように感じます。

以下が導入前と導入後の変化です。

導入前

・議論の見える化を行っていなかった、また型がなかったこともあり、議論が行ったり来たりしていて打合せ時間が長くなっていた。

・企画立案する手順が時と場合によって進め方が異なるため最終的に決定するまでにも時間がかかった。

・発言によるコミュニケーションが中心であったため、打合せ参加者でも発言する人が限られ、その場での企画者全員の意見集約が難しかった。

導入後

・ヒコーキモデルの型に沿って議論を進めればよいため打合せ時間が短縮された。

・一定の方法で企画を検討するため、最終的な企画書作成に至るまでの時間も短縮された。

・発言によるコミュニケーション以外でも、直接、ヒコーキモデルをあてはめているスライドに自らの意見を入力することができるようになったため、企画者全員の意見集約がしやすくなった。

・企画の詳細を検討する中で、ヒコーキモデルによる「見える化」を図っているため、何かあてもすぐに元々もコンセプトや思いに立ち戻ることができるようになった。

おわりに

今回はヒコーキモデルやGoogleハングアウト等を駆使した打合せに関して紹介させていただきましたが、この記事の中で触れきれなかったメリットや効果というものはほかにあります。また、どうしても文字だけの説明になってしまっているので、イメージしづらい点はあるかと思います。今後、機会があればこのブログでもどのように企画立案を進めていってるのかの「見える化」ができればいいなと思いますし、昨年ワークショップを行った際の反響が大きかったこともあり、改めて大学改革研究会のワークショップで実施することがるかもしれません。その際はこちらのブログでのお知らせさせていただきます。

乱文長文に付き合っていただきましてありがとございました。

ご意見等お待ちしております。