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山咲博昭の活動記録 -大学職員の学習ポートフォリオ-

27歳の誕生日を機に日々の学習記録をブログを始めました。大学院や勉強会等での学びによる気づきを記録していきます。 また、たまに勉強会・交流会とのイベントの案内も行っていきます。 twitter:@hysaki

【2017.2.9】関西大学・大阪府立大学AP合同フォーラム⑥

さて、今度こそ、このフォーラムシリーズ最後になりました。引き続き第六弾のパネルディスカッション編の事例報告校の発言のまとめです。パネリストは川嶋先生(大阪大学)、高橋先生(大阪府立大学)、安部先生(大阪大学)、森先生(関西大学・司会)です。
昨日の繰り返しになりますが基本的には、当日、講演及び事例報告後に紙で提出した質問票の内容に沿って話が進んでいきましたので、その内容をまとめています。
速記録が中心なので信用ならない記述もあるかもしれませんが、その点はご容赦ください。

 

1  各大学共通回答事項

◯アンケートの実施方法について

関西大学

 入学時、卒業時アンケートは、回収率の問題があるため紙ベースで実施している。
パネル調査、卒後調査はウェブで実施。回収率は下がる。

 

大阪府立大学

 学生調査は紙ベースは実施している。学籍番号は任意であるが記入いただいている。学生調査のフィードバックは学内に見える形で上げているがそれだけ見られているかはわからない。学生のポートフォリオにもあげることを検討しているが、現段階では今はそこまで至っていない。
 卒業生調査の回収率は20%である。住所を卒業時に把握しても、5年後に不着になるケースがある。

 

大阪大学

 ウェブ(SERU、一部の学部・研究科のアンケート、卒業生調査)と紙媒体で行っている。しかし、学内で40%ぐらいの回収率が上がっているものもあり、専攻長、学科長レベルの個人名で出すと回収率が上がるようである。
SERUの回収率を上げるために、ギフトカードを上げることで回収率を上げることを試みている。海外の大学の場合はフットボールのチケットを使って回収率をあげている。
 学生の学籍データをとることについては、部局の方から追跡調査を行いたいという希望があることから学籍番号に紐づけられるようにしている。オンライン上に入れないという対策を行い、個人情報流出の対策を行っている。

 

○IR活動を推進する主体
大阪大学:カリキュラムを担う教職員
大阪府立大学:IRを担当する教職員
関西大学:学部長

 

2  各大学個別回答事項

関西大学
・能動的IRについて

 方向を提起することは学生の方向性を決めつけてしまうのではないかという問いについては、データ提供者の学生に対してフィードバックができない、ということは問題であると考えている。学生にフィードバックする際のコメントは、共通教養、専門教育、正課外別におこなう。しかし、学生ごとにコメントの内容が変わらないように工夫する予定である。この取組はニーズがあるからやるわけではなく、全学のDPに沿った活動して実施するのである。

 

・入学時調査について
 入学時調査の場合は不本意入学、ミスマッチ入学者に対しての満足度については引きつけるような説明を行っている。

 

・教学IRの実施上の課題
 教学IRの観点からは学部執行部の先生と学部の先生方の距離がある。


大阪府立大学
・システムについて

 教務学生システムは日立のシステムを使っている。

 

・内部質保証について
 内部質保証については、自分たちの責任という認識や先生方が質保証をやらないといけないと言う認識をそれほどもたれない。卒業させるという認識は強くもっているが、どういった能力や学習成果を上げているかを把握するという意識はあまりない。

 

・卒業生調査について
 卒業生調査の結果の活用としては、比較するためにとっているとしかいえない。新体制になってからの卒業生は1期しかいないため。


大阪大学

アセスメントについて
 アセスメントの期間は検討中である。複数年がよいと考えている。教育担当副学長に静的なデータとして渡している。

 

・学生懇談について
 学生懇談については、低年次生、高年次生向けに実施。低年次生向けには毎年行っている。高年次生向けには、学部・研究科から出てきている教員からヒアリングを行っていただくことにより、カリキュラム改訂等にすぐに反映された事例もある。
 現段階では、学習成果に基づいてどこまで到達することができたか、というところにとどまっている。しかし、SERUを活用しだしてわかったこととしては、世界の学生と阪大生との数値が決定的に異なる、低くなる(リーダーシップなど)ものもある。


3  各大学の発言を受けての川嶋氏(大阪大学)のコメント
 内部質保証がなぜ重視されるようになってきたのかというと、これまでの認証評価は機関別認証評価と言うことでアクレディテーションの観点からの確認を行ってきたが、大学自身の内部質保証システムを回し、改善することで、このシステムがきっちりと回っているかどうかを認証評価機関が確認するという方向性に大きく転換しつつある(第3期)。
 IRの役割とは、共通の数字なり、根拠を同じテーブルにあげて議論するといった、アセスメントデータは重要である。
 何らかのコンソーシアムの共通データを活用することによって数字の上では明確なデータになるし、それぞれの大学の課題も見えてくる。

以上が、パネルディスカッションの内容になります。やはり、質問で焦点にあがったのは、学生調査と内部質保証に関してでした。実際に、学生の状況を把握するには現段階では学生調査以上の有効な手立てがないようにも感じられます。その中でいかに回収率をあげられるか、また、大学によっては学籍情報との紐付けや関連するシステムやデータに繋げていけるかが鍵になると考えられます。

長くなりましたが、これでフォーラムのまとめ記事シリーズは終わりです。また、シンポジウム等に参加した際にはこうやってまとめていければなと思います。